第3章 夢への一歩
LIVEは、今までの中で一番最高の出来だった。
私達は楽屋に戻ると、メンバーひとりひとりとハイタッチをし、成功を分かち合った。
マイコ「みんなー!お疲れ様!!もー最高のLIVEだったよ」
大興奮のマイコが、楽屋に飛び込んできた。
そして、もうひとり………
吉岡「みんな、お疲れ様。とてもいいLIVEを見せてもらったよ」
TAKUTO「吉岡さん、ありがとうございます」
吉岡「疲れてるところ悪いけど、少し話いいかな」
TAKUTO「はい、大丈夫です」
吉岡「ありがとう」
みんなが、今後の話だという事はわかっていた。
もちろん、マイコも………
マイコ「あ、私、外に出てるね」
TAKUTO「ああ、悪いな」
マイコは静かに外に出て行った。
この時、マイコが寂しそうな顔をしていた事に、誰も気づかなかった。
吉岡「今日のLIVE、期待以上だったよ。2人のギターの心地よいハーモニー、それをしっかりと支えるドラムとベース。そして曲によってパワフルたったり繊細だったりと、色んな顔を持つボーカル。君達だったら、必ずメジャーで成功すると確信したよ」
ITSUKI「それって………」
KOUTA「俺達デビューできるって事ですか?」
吉岡「あーそうだ。私と一緒にメジャーの頂点を目指さないか?」
Ruuna「デビューできる………」
YUUKI「やったぁー!!」
TAKUTO「ありがとうございます。よろしくお願いします」
吉岡「こちらこそ、よろしく」
私達は吉岡さんと、固く握手を交した。
吉岡「それじゃあ今後の詳しい話をしたいから、1週間後に事務所に来てくれるかい?その時に契約を交わそう」
TAKUTO「わかりました」