第1章 私の気持ち、あなたの気持ち
スタッフ「そろそろスタンバイお願いします」
スタッフさんの声で、LIVEモードに入る私達。
高嗣「じゃ、俺達客席で見てるからね」
健永「みんな頑張って!!」
俊哉「KOUTA、お前にはアニメの神様がついてるぞ!!」
笑顔で手を振り、みんなを見送る。
TAKUTO「さぁ、気合入れて楽しむぞ!!」
『『おー!!』』
いつもの気合を入れ、メンバーがスタンバイする。
私は一番最後に出るので、ステージ袖でスタンバイ。
ここにいても伝わる、ファンの熱気。
期待する声………
Ruuna「やばっ!ちょっと緊張してきたかも………(汗)」
私は大きく深呼吸をし、目を閉じて自分を落ち着かせようとした。
ふと昨日の宏光さんの言葉を思い出す。
Ruuna「………宏光さん………」
無意識に彼の名前を呼ぶ。
宏光「ん?どした?」
びっくりして声のした方を見ると、そこには笑顔の宏光さんがいた。
Ruuna「えっ?どうして宏光さんがここに?みなさんと客席に行かれたのでは?」
宏光「うん、行こうと思ったんだけど、せっかくだからもっと近くでRuunaを見ようかなぁと思って(笑)………ていうか、めっちゃ緊張してるだろ(笑)」
なんか嬉しさと恥ずかしさで、緊張どころじゃなくなった。
ここが薄暗くてよかった(汗)
きっと私、顔真っ赤だ………耳が熱い………
私があたふたしてると、宏光さんがクスっと笑った。
宏光「なーにあたふたしてんの(笑)まっ、最後までここで見てるから、頑張ってこい!!ご褒美が待ってるぞ!」
そう言うと私の背中をパンパン叩いた。
私はニコッと笑うと、宏光さんに向けてVサインをした。
そしてメンバーの奏でる音に導かれ、光の世界へと飛び出して行った。