• テキストサイズ

空蝉が抱く死体【R-18】

第2章 汚された未来




「真白ちゃん、今日も"いつもの"お願いするね」

『はい。ではドリップコーヒーですね?』

「そう。真白ちゃんの淹れる珈琲は最高級だからね」

『あはは、ありがとうございます』


閑静な住宅街が並ぶその脇、個人経営のカフェ屋でバイトをしている真白は、今日も常連客の相手をしていた。



カウンター越しにドリップコーヒーを待つ男、名前を雨宮 昴(あまみや すばる)。



最近になって、週5でカフェ屋に来るかなりの常連客だ。

スーツ姿でビシッと決めており、茶髪の髪をオールバックにしている。年齢は26と、真白に告げているが、その顔立ちは年齢の割にはあまりにも綺麗な顔をさせていた。


相変わらずかっこいいな、なんて思っていると


「ちょっと真白ちゃん!コーヒー漏れてるよ!」
『え? 、っあ!これは失礼致しました!』


紙の容器からコーヒーを溢れさせていた。

初めてお客様の前でやかしてしまった。


「なにやら考え事かな?」

『そんな所です。雨宮さんがスーツ姿って珍しいなって思ってしまい。』


なんて口をついて出た言葉に、雨宮はそうかな?っと少し眉を顰める。


「確かに私服が多いからね。スーツなのは今日は仕事が入ってるからだよ」

『お仕事ですか?』


出来上がったドリップコーヒーをカウンター越しに提供しながら、真白は目を丸くしながら雨宮を見上げた。それに雨宮はふっと笑う。


/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp