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空蝉が抱く死体【R-18】

第4章 無垢なる天使



『そうだ。いつも思ってたんですが、雨宮さんってお仕事は何をされてるんですか?』


ふと切り出された質問。

雨宮は相変わらずの笑みを浮かべる。


「お仕事ね。普段は私服でいいんだけど、たまに需要な話し合いがあるとスーツでビシッと決めて行くただのエリート会社員だよ」


ニコッと微笑みながら告げる雨宮に、真白はなるほどっと目を丸める。


『だから私服が多いのにたまにスーツの日があったんですね』

「そうそう。流石に需要な会議の時に私服はまずいからね」


その需要な会議っていうのが、殺しの依頼だけど。


『流石大人です。やっぱりーー子供と大人じゃ違いますね』

「ん?」


何かポツリと呟いた真白だったが、それを雨宮が聞くことはなかった。

そんな雨宮は静かに俯く真白を見る。


「真白ちゃんはコーヒー専門店のカフェで働いてるけど、コーヒーとか飲まないんだね」


容姿は大人びていて、雰囲気も子供にしてはどこか色気が漂う。だが、そんな彼女が飲むのは甘ったるいココアだ。


『バイトは近場を選んだだけです。ま、コーヒーは全く飲まないですね。コーヒーを飲むと嫌な事を思い出すので』

「嫌な事?」


きょとんと見る雨宮に、真白はやんわりと頷く。


『はい。でも、その話はまた今度にしましょ?』


微笑む真白だが、その顔は今にも泣き出しそうだ。


「そっか、じゃあもっと親密にならないとね」


参ったな。
18歳の身体を拝みたかったが、そんな顔されたら襲う気力がなくなるわ。

ま、唯人なら間違いなく犯してただろうけど。



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