第2章 汚された未来
「えっと、初めまして姫っていいます」
今日は宜しくお願いしますね?っと丁寧に挨拶しながら、狭いワンボックス状の部屋に上がって来た姫は、ドア付近で立ち止まる。
ベッドとシャワールームしかついてない部屋は個室としてかなり凝縮されており、まさに"ヤる為の部屋"でしかなかった。仕方なくベッドに腰を下ろしていた雨宮は、入って来た姫を舐め回す。
腰まである栗色のふわっとした髪に、ピンク色の花柄が入った白のワンピースを纏っている。
顔立ちも可愛らしい感じで目がパッチリと開いている。
どうやら彼女は、先程の書類に載っていた高橋 愛美で間違いないようだ。
「宜しくね、姫ちゃん」
「はい!あっ、オプションは何かつけます?」
愛美の働いている風俗はオナクラというもので、女性側が男性の性器に触り、気持ちよくヌいてあげる業界。その際に様々なオプションがつけられる事が可能だが、セックスや、女性の性器を触るのは厳禁となっている。
「オプションかー、どんなのがあるの?」
「あっ、こちらに記載されてます!」
一瞬、雨宮のあまりにも綺麗な顔立ちに見惚れていた愛美は、慌てて持っていたファイルを渡す。
それに雨宮は目を落とした。
「へぇー。色んなのがあるんだね。」
雨宮はヌきに来たんじゃない。目の前にいる高橋愛美を自宅に来させる為にやって来た。
その為どうやって彼女を口説こうか考えていたが、彼の脳内にはもう道筋が見えていた。