第11章 珪線石の足音
「なんでそんなに気にしてんの?」
『む、ムラムラしないのかなぁって』
「…俺がお前の胸見るだけでムラムラしてたらお前の体力持たなくなるだろ」
『そういう問題じゃないもん』
「俺がそもそも、どっちかっていうと…ここんとこのこのくびれとか『っひゃ!?』そうそう。体つきの方が好きなだけ」
可愛い反応してくれっし。
なんて付け足してみれば大人しく身体を触らせてくれるようになるリアちゃん様十五歳。
いいのかお前、本当にそれでいいのか。
『ん、…だ、だって海とか…いったら、リアより体つきとか…胸おっきくて、綺麗な人がいっぱいいるかもしれない』
「興味ねえよ」
『中也さんがそっち見るのがいやなの、』
「…けどお前、俺にずーーーっと下着同然の布面積の身体見られてて平気なの??」
『無理に決まってるでしょ変態!!』
なんで今俺が怒られたんだろうか。
いっぱいいっぱいになってらっしゃるのはよぉく伝わったので撫でておくが。
「知ってるかリア?俺胸に興味ねえんだよ」
『で、でも行ったら中也さんが目覚めて好きになっちゃうかもしれなぃ』
「俺の性的な意味での対象基準はお前であること、以上だ」
『…………海とかはあの…お、男がナンパとかしたくなって狼になっちゃうって残夏くんが言ってたよ?』
「そりゃそもそもそういう野郎共のことだろうが?俺にはリアがいるから無関係だ」
『中也さんはどういう水着がいいの』
「…あんまり際どくなくて可愛らしいやつ」
ぽんっ、と耳と尻尾が生えたそいつをよおしよしよしと可愛がる。
『そ、それで誘惑?できる??』
「お前そんなことしてきたら海辺で俺に食われちまうぞ?やめとけやめとけ」
『中也さんが我慢すればいいでしょ』
「お前俺の反応見て楽しむつもりだろそれ」
『だってそういう所行ったことない』
「…水着選びは俺が付き合った方がいい?それか雪小路達と買いに行くか?」
『どっちにしよぉ…?』
決めてなかったのかよ、可愛い奴め。
「俺と選ぶか、俺にサプライズにしてくれるかだな」
『……どっちの方が中也さんリアのこと見ててくれるかなあ?』
「どっちでも見てるだろ、俺変態らしいしな」
『えっちなのはダメなのよね?』
「だめだな、攫われるかもしれねえし。あとお前はそんな格好しなくても十分エロいから安心しろよ」