第10章 アザレアのひととき
『………中原さん?』
「もう少し寝かせろ…」
『ひゃわ、っ…あ、あぅ…………中原さん狐やっぱりきらい?』
「狐がこの世で一番可愛いわ」
『へ、あ、そう!?そう!!?♡』
狐化していたそいつがあまりにも破壊力が強すぎて、結論から言うと寝付くのにかなり苦労した俺はといえば、目の覚めたそいつを抱き枕にして限界まで自堕落に寝過ごそうと必死である。
ダメだこいつ可愛いわやっぱ。
「今何時?もう少し寝かせろ」
『もうすぐ十一時で…あ、えっと、それなら私新幹線のチケット取り直してきますけど』
「…………二人でもう一泊するかあ?」
『今日どうしたんですか中原さん…??』
「お前はほんと可愛いなぁ」
『…』
撫でくりまわして好き放題に愛でる。
こんなに満たされる朝があっていいものなのだろうか。
いいよな?いいんだよな???本人が嫌がってないんなら。
『延長してもいいですけど、その…つ、疲れてません?なんか今日昨日にも増しておかし…っひゃ、!?』
たんと可愛がってやろうなぁ、と口付けを開始しながら撫で、寝ぼけ眼で繰り返す。
嫌がればいいものを、ほんと可愛い…
『あっ、な、なんでいきなりこんな…っぁ、ん、っふ…!?ん、ンンッ……ん〜〜〜っっ、!!!?』
困惑しきっているらしい彼女をよしよしとなだめながらまた色んな箇所にそれを落としていくのだが、やけに大人しくなってしまっていよいよ心配になってきた。
「…どうした?止めねえならやめないけど」
『い、まあの…き、キス…あのっ、キスし…っ』
「ん〜?もっとする?」
『もっ…!?えっ、いやあの、貴方まさか寝惚けて…きゃっ、!?』
「そうかそうか、もっとしようなあ」
首筋や鎖骨にまでおりて口付け、きつく吸いつきながら下腹部を手のひらで揺らしてやる。
子宮ほんと弱いよなぁこいつ。
『ぁ、ま、まってそれ痛い…』
「…………痛い?じゃあこれは?」
吸い方を変えて、緩く、そして何度も同じところを吸って、痕をつける。
すると腰が少し揺れるのだが、彼女の鳴き方が変わってきたような。
『あ…っん、…♡……や、やらこぇ…はなして、頭ばかになっちゃう…っ』
「全身可愛がってやるからなぁ…」
『そんな直でいっぱい触らな…ッ、あ、貴方なんでそんな私のこと好きで…ぁ、あ、もうらめ、らめイくやめ…ッッ…、!♡』