第10章 アザレアのひととき
「…ふぅん、口はまだまだ未開発らしいなあ?俺以外に触らせたらそいつ殺すからな、誰にもいじらせんなよ」
『ぁ…、……な、なんで口?』
「口ん中だって立派な性感帯になんの」
『…っ!?』
ようやく自分がエロいことをされていたのだと気が付いたらしい。
たまに初な反応するんだよな…言い方は慣れてる風なのに、蓋を開けてみたら威勢がいいのは最初だけですぐにそれが剥がれ落ちて泣くわ怖がるわ甘えたがるわ…
処女ではないようなことを察してはいるけれど、その実経験があると言えるほど慣れてらっしゃる様子は微塵も感じられないし。
好きな相手に抱かれたことがあるような気はするが…じゃないとそんな抱かれ方知ってるわけねえしな。
ソファーの上で脚を開かせてそのまま続行することにした。
下着の上から割れ目を指でなぞってみれば、すぐさま顔を背けて声を押し殺し始めるそいつ。
恥ずかしいのか膝を閉じようとする様子を見かけては割り開いてとするものの、耳の先まで赤く染まっているのを見ればやはり羞恥心はあるようだ。
と、そこで彼女の大事な部分の花芽と思わしき突起が下着越しに主張してきているのを感じ取り、試しにとん、と軽く指で弾いてみた。
『ひぅ、ッ♡』
「…リアちゃん、ここめっちゃぬるぬるしてんなあ。構うの遅くなってごめん、すぐかわいがってやるからなぁ…♪」
『い、言わなくていいそういうの』
「…………?もう挿れてほしい?」
『!!、ぁ…ぅ、……あの、…ゆ、ゆっくりして』
「うん?最初からそのつもりだけど」
目を丸くして、意外そうな顔をされた。
それから少ししてパッとまた顔を逸らされて、そうですか、と返事される。
『……い、痛くしないでね』
「おう、痛かったら言えよ。すぐ触り方変えるから」
『叩かない、で』
「……約束する」
見られることに抵抗がありそうだったのでできるだけ見ないよう、下着の脇から直に指を滑り込ませて彼女の愛液に絡ませる。
が、これから挿入を行おうといったタイミングで気付いた。
まだ、挿れてもいないのに…唇を噛んで何かに耐えようとしているような。
「……リア、今日はもう遅いしやっぱりまた…お前の気がまた向いた時にしよう。な?」
『!!ま、待って!できる、ちゃんとできるから嫌いになんないでッ』
「出来なくても嫌いにならねぇよ、そんな顔すんな」
