第7章 燐灰石の秘め事
手際よく衣服を剥がされ、下着を残して肌をさらけ出してしまえば、いよいよ身体が動かなくなる。
こんな、堂々と見せること無いのに。
いやらしいと思われてはいないらしいけれど、かなり緊張されているのも事実で、タオルに水を吸わせる手が少し震えているような。
「…なんでこんな柔けぇの、?お前…」
『……いつ、も…触ってるじゃない、ですか』
「いつもは見ねぇようにしてるしこんなに意識しないように頑張ってんだよこれでも…女の子だなぁ、ほんと」
『…っ、ぁ、…♡』
腰が、揺れる。
わざとやってる?この人…
「…こっち抱きついてろ、下着脱がすから」
『……不可抗力、だか…ら……見て、いいですよ…?』
「お前の身体見て俺が我慢できる男に見えんの?」
『…誘ってます』
「風邪ひきさんが身体張るなぁ?もしかして昨日我慢させたの根に持ってるか?」
あ、そっか、だからか。
だから私今日、朝からずっとこんな…
『…………がま、ん…して、たの…?』
「…我慢してた?」
『っ、あ…、離し、ぁ……やら、だめ、イッ、…♡』
「成程、そういうことか。んじゃ、仮眠用だけどベッドにどうぞだな」
下着の上からそこに触れられれば溢れ切っていた愛液で滑って、陰核を擦られる。
倒れ込むようにして彼にしがみついて達するのを耐えれば、ちゅ、と軽く額に口付けられて少しホッとする。
しかし、そのまま横抱きにしてもらって運ばれて、いざ行為に及ぼうと私の下着に手をかけられたところで。
『……、ッ!!!?』
「!?、っと…、あ?………あー…ちょっと、待っててな、?」
彼の携帯が机で鳴る。
嫌でも、出ないわけにはいかない。
仕事用の携帯だし。
あそこ、疼いて仕方ないけど。
「……ごめんリア、部下の任務先にヘルプ頼まれた」
『…待ってる、』
「…連れてくって約束してたのにか?」
『悟りの子、なめないでください…理由、嬉しいんで許します』
そもそも私が体調を崩さなければ良かっただけの話だ。
彼が悪い要素など…
『戻ってきたら死ぬ程気持ちよくしてくれるんでしょう、?』
散々人を惚れさせておいて、その気にさせて…私にお預けを食らわせたことくらいなのだから。
「…ここ、ロックしていくから…何かあったら立原を呼べ。解除コード教えていく」
『…外套頂戴』
「!…おう、いい子」