第6章 スカビオサの予兆
『え………、…っ、あ、…え、いやあの、あのえっとその違くてそんな恥ずかしい間違いリアがするとかありえな…ち、ちち違う!!違うもんリアなんにも言ってない!!!』
「おお!?わかった、わかったからちょっと手緩め…っ!!?」
素で間違えやがったこいつ、なんだお前一日抱っことか強請りやがってクソ可愛いかこらぶち犯…っああああ可愛がる、、、
『っ、!!?な、ななななんで犯さないの、!?犯していいっていつも言ってるのになんで我慢するの中原さん!!?』
「だああああ!!!言葉のあやだよ言葉のあや!てかなんでお前そんなテンパって…って、読んだからか!いつものことだろこんなもん!?」
『ふ、…っ、!?いつも、…え、いつ、も…』
ボフンッ、とキャパオーバーとでも言うようにしてショートするリア。
なんだこいつ、どんだけ余裕ねえんだよお前恋愛感情知らねえとかあんだけほざいてたくせして。
「……、…一日抱っこ?一日でいいのか?」
たまには、いじめ返してやろうじゃねぇか、姫さんには。
『、…一週間、?』
「三ヶ月?そうかそうか、そんなに俺とくっつきてぇかよーしよし」
『言ってない!!一言も言ってないふざけんなこの変態幹部!!!』
「えっ、じゃあ一日だけでいいのか?」
ピタリと、勢い良くシャーッ、と襲いかかってきそうな勢いのあった尻尾が止まる。
それからへにょりと先が垂れ、ガバッと起き上がってきたリアがまた泣き出しそうな顔をし…っておいおいお前その顔…、
「……抱きつき期間の話は置いておいて、先にその目冷やすぞ。腫れちまってる」
頬に手を添えて、良く腫れ具合を観察する。
しかしこの女はといえば、わなわなと震え、俺から飛び退いて部屋の隅まで後ずさり、尻尾で身体を覆って隠れ蓑に…っておい。
「おいリア、放っといたら痛くなんのお前だぞ、とっとと出てこい!」
『や、やだ!!中原さん変態だから嫌!!』
「今手当しようとしてるだけだろうが何が変態だ!?つか俺が変態とか今更な話だろ!!」
『!!?!?、…へ、あ…なか、はらさ…変態な、の…?』
「お前俺の事健全なる男だってこと忘れてんなさては」
『、?中原さんが元気なのは知ってます、けど』
「男が惚れてる女に煩悩だらけだってことは分かってるか??」
キュ、!!?と甲高く鳴かれてしまう。
お前って奴は……