第4章 培われしは藍晶石の光輝
「中也殿は歳上のスレンダーなショートカットの女が好みそうな顔をしているが、実際はロリコンだったのか」
「誰がロリコンだ、こいつはそんな歳じゃねえだろが」
「歳上好きは否定しないのだな?」
「どうでもいいんだよ年齢とか」
不毛なやり取りが続く。
聞かされてる方の身にもなってほしい。
何がスレンダーなショートカットの歳上がタイプよ、タイプも何も女の人に興味もないような人なのに。
…胸邪魔かしら、やっぱり。
洋食屋に到着し、席におろされる。
そっか、食べるんだった、カゲ様の紹介なだけあって美味しそうな____
「リア、何食べる?ジャンルも手広そうだし、好きなだけ堪能しろよ」
『………、あん、ま食欲無いから。…ば、バーニャカウダ』
「どうしたリア!?病気か!?どこか悪いんだな!!?」
がっくがっくと揺さぶられる。
失礼な、私の食欲が無いだけでそんなに驚く上にディスるかね。
『べ、べつに!?なんともないし!!!』
「リアも乙女だからなぁ、気にする年頃なんだろう」
「気にする年頃…?……お前もしかしてダイエットか?」
『してないわよこのデリカシー無さ男!!!死ね!!!』
衝動的に思いっきり引っぱたいた。
ひ、人が気にせずにいたらあんな風なくせして気にしたら気にしたでそんな…っ、
貴方が気にしてるかもと思ったから気にし始めたのに、なんて言いようだ。
そんな、私だって気にしたこと無かったのに…スレンダー派とか聞いてないし。
…聴いてないし。
「い、今のは効いた…っ、…わ、悪いリア、けどお前…そんな、痩せなきゃならねえほど肉付いてねぇのに何そんな気にしてんだよ」
『!!?な、な…ッ、ら、だ…ッ』
「言葉になってないぞリアちゃん、ハッキリと聞いてみるがいい。巨乳と貧乳どっちが好きなのよ!!と」
「ぶっ、!!」
簡単に暴露され、それに吹き出してしまった中也から隠すように胸を腕で覆う。
『……しょ、しょうもないって思ってるんでしょ…っ』
「い、や…待て、お前さっきからの青鬼院の話真に受けすぎじゃ…」
『悪い!!?私だってなんでこんなイライラすんのか分かってないんだからもうとっととハッキリしなさいよ!!!』
「…イライラしてんのかよ」
『当たり前、で…っ、見た目とか、どうでもいいのに……しらない、もんこんな…こん、…』