第4章 培われしは藍晶石の光輝
朝から洋食。
カゲ様は私の言った通り、その洋食をご馳走するべく案内する。
目当ての店はは商店街を抜けた先にあるらしいので、徒歩なのだが。
「…お前巻き込まれに行くつもりねえよな?」
『え?あれ、あのまま放っといたらポートマフィアのせいにされますけど?』
「どこからの情報だよそりゃ」
『犯人様たちの心のお声』
そりゃあまずい、信頼度が高すぎる。
一言言って、彼と共にそれを見上げる。
そう、車が跳ね上がり、どういう訳か建物の二階部分にめり込んでいるだけの光景。
能力で読み取ってみたところ、爆発して起こったらしいのだが。
『…あれ?ねえ中也さん、あそこ中島さんいるよ!』
発見したのは、中島敦さん。
そして恐らく武装探偵社の人間である、もう一人の構成員さん…こちらは初対面ではない、見覚えがある。
「あ?誰だよ中島って」
『ごめんカゲ様、ちょっと用事してから行くから先行っといて。危ないよ』
「放置プレイか、悦いぞ悦いぞ!だが断る!!」
『じゃあいいや、タイミング見てボコられるか死ぬかしてね…中島さん!お仕事中ですか??』
中也の質問に答えもせずにとっとと首を突っ込みに行く。
「お仕事ちゅ…って、君、!?し、しし白縹さん!!」
『そんなかたいのやめてくださいよ、私中島さんより年下ですよ?』
「…、リアちゃん?」
『!!そうっ、そう、そういうところですよやっぱり、これだからどこぞの脳筋はダメなんですよね本当〜』
「おい、なににやついてやがんだよ」
頭をガシ、と掴まれた。
「えっと…そちらの方は?……もしかしてポートマフィアの人ですか?」
『…このいかにも脳筋っぽい世界一かっこいい人は私のフィアンセ。で、そっちのいかにも変態っぽい人が自称私のフィアンセ』
「何が何だか…!!」
一瞬照れたのか満足したのか、嬉しそうに頭を撫で始めた中也。
ふっ、ちょろい……いやでもなんで撫でるかな、恥ずかしいの隠すのに必死なんですけどこっちは。
まあ、とりあえずこれだけ情報量を多くしておけば中也がポートマフィアの幹部であるという身バレは防げる。
この面子なら大丈夫だろう、単純そうだし。
『私この事件の犯人わかっちゃったんですけどー……利害も一致しそうですし、用心棒ついでに一緒に殴り込みにいきません??』
「な、殴り込み!?」
『え、違います?』