第4章 培われしは藍晶石の光輝

いつの間にか身体を起こせなくなって彼の腕の中で鳴かされ始めていると、次第に首筋や鎖骨に口付けられ、胸も撫でられるようになっていた。

触れる手が時々突起を掠めて、いじらしい。
いっその事、好き放題にいじり倒してしまえばいいものを。

『ひにゃ…、ｯ…ぁ、ふあっ、あ…く、首やめｯ…♡っっ、…な、舐め…吸っ、て、ぇ…ｯ！？、！！…や、やだぁｯ！！も、わけわかんな…！♡』

｢…えらく、余裕無いな。自分から誘ってんのに｣

『！！、…な、かはらさ…相手なの、に余裕なん、か……ない』

少し彼の動きが止まってから、へえ、とこちらに目線をやられる。

｢嬉しいこと言ってくれんじゃん…｣

『…え、ぁ…ｯ！！、う……、っあ、♡』

片方の突起を口に含んで、舌で柔らかく扱かれる。
そしてもう片方を指の腹でひっかかれれば、むず痒い感覚に陥り始めてきた。

…なんか、開発されそうな勢いだ、このままじゃ。
私、胸でこんなになることなかったのに。

｢声、我慢してる？…可愛らしくて結構だけど、煽ってるようなもんだぞそれ｣

途中から目を瞑って、感じることに夢中になっていた。
声を聞かれるのが恥ずかしくて口を閉じて、しかし素直に彼の愛撫を感じて…気持ちよくならされて。

『だ、て…きもち、から……変、なっちゃう』

｢……ほんと、煽んの上手いよなぁお前？｣

ふと、両手首を握って手を取られ、ﾋﾞｸﾘと身体を震わせて目を開く。
すると、彼は昼間とは違って柔らかい笑顔を浮かべていて。

｢服、脱がせてもらっても？｣

『………は、…い…』

ずるい、そんなお願いの仕方。
聞くしかないじゃ、ないですか。

彼のクロスタイを外し、ベスト、それからシャツのボタンを外していく。
が、しかしベストを脱がし終え、シャツを途中まで脱がせようとしたところでそれは中断された。

『…も、もう無理』

｢？なんで｣

『なんでも…っ』

｢ここまではだけさせてんなら寧ろ潔くやってくれよ｣

違う、そういう問題じゃない。
だって私、貴方の身体まともに見たのなんか…ろくにちゃんと見れもしなかったお風呂場でくらいだったのに。

鍛えてるの、分かる。
筋肉の質もいい…細身に見えてるのに中身はちゃんと男の人だし、腕も胸も肩も幅があって…

『…、……おと、このひと…の上半身…見慣れて、ないの…』

｢おま…やっぱ純粋だな｣