第4章 培われしは藍晶石の光輝

『き、らいなんじゃ…はした、なく…？』

｢んなことねぇよ。めちゃくちゃ唆る…自分の女がそんな可愛らしい体質してんのに、萌えねぇ男がいると思ってんの？｣

『…お、付き合いしたの……初めて、ですから』

｢…そうか。ま、世の中男なんかそんなもんなんだよ…自分の前でだけエロい彼女なんか万々歳だぜ？俺は｣

『へ、変態…』

｢知らなかったか？｣

最早開き直り始めたその人。
カゲ様の方が変態っぽいのに…というかあの人は見るからに、そして中身まで純度百パーセントの変態だけれど。

変態で構成されてるような人だけれど。

なんか…えっちぃ、この人。
溺れさせられそう。

『初耳…詐欺だからクーリングオフしていい？』

｢誰にだよ。お前以外の奴のもんになってもいいの？｣

『…それ、は…なんか、やだ』

｢……へえ、そう。…そうか、嫌か｣

どことなく、嬉しそうな声になった。
なぜかは分からないが、彼としては満足のいく返答だったらしい。

｢そんで？そんなに脚くっ付けて…そこ生クリームで飾り付けしていい感じですか？｣

『………、も…好きにして、下さい』

｢じゃあ喜んで｣

待ってました、と言わんばかりに口付けられた。
しかしむせ返るほどには苦しくされず、適度に切って、回数を重ねられる。

ああ、好きなやつだ…中也さんのキスだ。

もう、覚えた。
彼が私のために、怖くならないようにと、いっぱい考えてくれてるから。

｢息しんどくないか？｣

『…平気』

｢そうか…服、脱がしても？｣

『！！…、あ……ふ、くは…脱ぎ、ます』

あんまり、得意じゃないから。
もう少し、待って…私まだ、一気に全部は、容量不足で処理できなくなっちゃうから。

｢いいよ、焦らないで｣

急いで脱ごうとする手に彼の手を添えられて、それから呼吸を整え直して脱いでいく。
下着とインナーのみになれば、そろそろ身体が熱くなってきた。

…服脱いでるだけで興奮するとか、やっぱり私も大概変態ね。

｢…今日は着たまますんの？｣

『……中原さんの前、で脱ぐの…なん、か…恥ずかしぃ、』

｢……それ、後は任せたいって言ってます？｣

再び、頷く。
自分じゃ、無理だここからは…なんでだろ、裸見られるのは平気なのに。
なんか、変な感じ…恥ずかしいって思い始めてる。

変じゃないかななんて。
生まれて初めて気にした。