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お嬢と孔雀【歌い手】

第7章 丁か半か


「様、全員揃ったんやけど」




微かに揺さぶられる体。
意識がゆっくり浮上する。
微かに目を開くと、luzの顔が目の前にあった。


ああ、そうだ。
全部終わったんだ。


周りを見てみると、カーテンで囲われている。医務室の簡易ベッドだろう。




『どこにいるの?』


「カーテンの向こう」


『分かった。ここで話をするわ。カーテンを開けてくれる?』


「りょーかい」




上半身だけ起こし、足の様子を見る。
特に変化はない。腫れなどもないみたいだった。


luzの手によりカーテンが開けられる。
USSS、そらる、まふまふ、天月、96猫、うん、ちゃんと皆居る。


クロも無事に終わったのだろう。顔には微かに笑顔が浮かび、身にまとっている戦闘服には傷は無いように見える。




『どこまで話は進んでるの?』


「ほとんど進めてない。二つの作戦が同時に行われた事だけは話したよ」




私の言葉に答えたのは天月だった。


なら、どこから話すべきだろうか。
いや、逆に何が聞きたいのだろうか。




『なら、私に何が聞きたい?』


「なんで、こんな事したの?」




そう聞いたのはそらる。でも、その目は何? なんで有り得ないものを見るような目で見るの?


あなたが私に向ける目は庇護に溢れた物だったはず。
まさか、本性を知ってしまったんだろうか。

まぁ、話したにせよ、察したにしよ、もう関係ない。


必ずこれから分かることなんだから。




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