第10章 彼らの思い
センラside
『その事って⋯⋯』
「俺達五人の秘密。教師は教えること全部教えて責任取ったしな」
『ですよねー⋯⋯』
やはり、luz達五人の中で話は終わっていたんだろう。蒸し返すべき話でもないやろうしな。
うらたん達、いや、ファミリー全体が様が無垢で真っ白な純潔やと思っとるんやろな。それが既に穢されていたとは。
『てか、この事を俺に話してよかったん?』
「交換条件あるに決まっとるやん」
『ん、分かっとった。で、何?』
「センラはあの四人の中で一番信頼してるから頼むし、話したんやで。
だから、一番最初に様を抱いて、ハジメテを奪った事にしといて」
『予想通りかー。頑張るけど、確実にとは言えやんで』
「クロと天月にも協力させるから大丈夫と思うんやけど」
『うわっ本気やね』
まじまじとluzの顔を見る。その目つきは真剣で、冗談を言っている顔には見えなかった。
まあ、いいか。真実は二番目であっても、四人の中で俺が初めて抱くことや、対外的にはハジメテを奪ったことになるのは都合がいい。
このまま、四人仲良くおれるわけでもないやろうしな。必ず差がつく。
なら、早めに動いて一番はもらいましょうか。
『分かった。ええよ』