第7章 丁か半か
坂田side
うらさんに飲み物をもらい、いつもの様に談笑する。
最近、まーしぃが悩んでるみたいやったけど、今は全然感じれんかった。
吹っ切れたんか、落とし所があったんか、それとも忘れることにしたんか。
どれやろうな。
そんな事思ってると、耳が変な音を拾った。
やけど、とても小さくて聞き取りづらい。
『なんか変な音する』
僕がそういうと、三人とも黙ってくれた。
でも、上手く聞き取れやん。
全員で耳を澄ますけど、何処からの音なのか、なんの音なのかは分からんかった。
「これ、なんの音や?」
「小さくて全然聞こえんなあ」
うらさんを見ると、何故かちらりと時計を覗き込んでた。
多分、まーしぃとセンラは気づいてないけど、なんで今?
四人で静かに耳に神経を集中させる。
ヒントとなる音を逃さぬように。
バン
急に聞こえた音。
それは間違いなく銃声で、聞こえたのは様の部屋から。
部屋に入るのが禁止されていても、これは間違いなく緊急事態やった。
躊躇い無くドアを開け、部屋に入る。
「「『「様!」』」」
見えたのは、ベランダに居る大勢の侵入者。
そして、落ちていく大切な人。