第5章 不穏な空気の中
志麻side
うらたんがヘマをしてしまい、医務室に一応行ってしまった。
どうしようか、時間が出来てしまった。
何かやる事を探していると一つ思いついた。
今現在の天月がいる所を探せないだろうか。
部屋に戻り、パソコンを起動させる。
側近の地位を用いてここ最近の監視カメラのデータを引っ張り出した。
様と会っているなら必ず部屋に出入りしているはずだ。
廊下とベランダの監視カメラを入念にチェックする。
『いた』
一週間ほど遡った時にそれを見つけた。
茶髪に同色の目。多少長さは違うが、間違いはないだろう。
ここから監視カメラを辿っていけば、現在の居場所が分かるはずだ。
そこから数時間掛け、天月がとある事務所に入った事を確認した。
『一ノ川事務所⋯⋯今勢いに乗っている奴らやけど⋯⋯なんの目的や?』