第3章 四人の護衛
結局、天月が得られた以上の情報は得られなかった。
まあ、特にと言えば、彼らの仲がとてもいい事ぐらいか。
【これからどうしようかしら。今日の午後は坂田らしいし、彼から情報を聞いてみるのもありだけど⋯⋯。うーん、悩むわね】
「様、どうかなさいましたか?」
『いや、大丈夫よ。あなた達が羨ましいなって思ったから』
「羨ましい?」
うらたぬきが疑問に思い、さらに問おうとした時、いいタイミングでクロが割り込んでくる。
「様、ご昼食の準備が出来ました」
『ありがとう、クロ』
「なら、俺は下がらせていただきます」
『ええ』
うらたぬきは空気を読み、護衛用の部屋へと戻る。私は食事用のテーブルへと向かい、スマホを手に取った。
クロとメールで会話しながら食事を行う。そらるとまふまふにははしたないと怒られてしまう光景だ。
《結局、天月以上の情報は得られなかったわね》
〈そうだね。それより、最後の何?! 絶対疑問に思われてるよ!〉
《少し餌を与えた方が面白いじゃない。それに、合ってるでしょ。私、友達なんて一人もいないのよ?》
〈確かに、ファミリーの人間は全員部下だもんね。私達は道具だし。⋯⋯あ、パーティで会う子達は?〉
《あれは私より、ファミリーの力目当てじゃない。結局、私と対等な子なんていないのよ》