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私の兄弟は変態です!

第3章 とぅー!



蒼生「ただいまー!」
『ただいまー』


閑静な住宅街の一角、そこに私たちの一軒家がある。

周りと比べるとやや大きく、部屋はなんと8つもある。内装はリビングと物置き、そして私たち各々の部屋がついているのだ。


蒼生「よいしょっと」


そんな家にあがる為玄関で靴を脱ぐが


うっ、お腹が痛くてしゃがめない!?


私は少し上半身を屈め、斜めにして止まる。


蒼生「ん? ああ、お腹が痛くて脱げないんだね」
『えへへ、めっちゃ痛い』
蒼生「あらら可哀想に。んじゃ、そこ座って」


そう指摘されたのは、玄関から部屋にあがる為の段差だった。私は素直に座って、前に立つ蒼生兄を見上げる。

すると、蒼生兄は片膝を床につけると、私のふくらはぎを掴んだ。


『へ!?』


予想外の行動に目を見開く。


『何してるの? 蒼生兄』

蒼生「脱げないんでしょ? 靴紐解くからじっとしていて」

『えー子供じゃないのに!』

蒼生「お腹痛いんだから仕方ないでしょ」


ゔっ。


私の足元、器用に靴紐を解く蒼生兄の姿がある。彼のつむじを尻目に、私は恥ずかしさからドアを見つめた。

が、

私の膝に触れる蒼生兄の髪にくすぐったさを感じてすぐまた目を戻す。



あー、高1になってまで何をしているんだか。それに兄弟で。


ボケーっと蒼生兄のつむじを見てれば、ふと重なる視線


蒼生「はい、脱げましたっと」
『え? あ、わっ、ありがとう!』

蒼生「クスッ、ーー可愛い」


え!?

勢いよく蒼生兄を見るが、


蒼生「はい、立てる?」


立ち上がっては、笑顔で私に手を差し伸べていた。


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