第11章 つくばねの… 〔三日月宗近/R18〕
俺は途端に余裕を持つ。
動揺する雅を尻目に俺は深く微笑み、そのあちらこちらに泳ぐ視線を俺だけを見るようにまぶたに口付けると、たったそれだけなのに雅の表情がうっとりと、俺だけを見つめ何もかも俺に任せるようなものに変わった。
俺が雅を着ているものを脱がすと、傷ひとつない白い肌が晒され、雅は恥ずかしそうにからだを隠そうと横を向こうとする。
「俺に全部見せるのだ…」
唇をその肌に寄せ吸い付くと、赤い花がひとつ咲く。
俺はゆっくり全身にその花を散らしていくと、雅の息がだんだん浅くなってくるのに気付く。
これだけで感じられてはこの後が保たぬな…
そう思いながら花を散らし、そして息するごとに上下に動く、柔らかなふくらみに手を伸ばす。
「んっ…あん…」
触れた瞬間、軽く声をあげる雅の乳房を俺は優しく揉み、先端の硬くなっている部分を口に含み舌で転がすと、雅から切な気な吐息が漏れた。
俺が雅を知らないところへ導く。
だから俺に全てを預け、ただ、感情の赴くまま息を荒げ、悶えるが良い。
叢雲は消え、空には柔らかな光を放つ三日月と星々。
その細い光だけを己が光にして、雅の誰もまだ知らない場所を穿つ。
自分だけのものになった雅を、なだめながら全てを呑み込んでゆらゆらとからだを動かすと自身の雄が猛るように雅の奥へうごめく。