第11章 つくばねの… 〔三日月宗近/R18〕
駄目だ…手を伸ばし、雅をこの腕に抱き締めていた。
「雅…俺の雅に対する感情を好きというならば、俺も…好きだ…」
俺の言葉に雅は目を見開き、泣きそうで嬉しそうな表情を見せる。
「宗近…嬉し…っ…好き…」
俺が名前を呼ぶと雅が俺の名前を呼ぶ。
「宗近…好き…好きなの…迷惑…かもしれないけれど…好き…」
俺は雅の言葉を奪う。
「…ん…ぅ…」
唇を塞いで余計な事は言わせない。
雅の黒髪と俺の濃紺の髪がさらりと混ざる。
唇を離して俺は雅を見つめて言う。
「人間のおんなは、おとこを知る前の存在を処女と言い特別な意味を持つと聞くが、俺が雅の処女をもらう事になって良いか」
途端、雅は目を見開き、顔を赤くして「バカッ」と俺に言った。
「そ、そんなの…いちいち聞く事じゃないでしょう…こ…こうしているのは、良いって事なんだから…それに…好きな宗近となら…どうなっても良い…し…」
ああ…雅のなんと可愛い事よ。
俺の心の黒い部分は完全に流れ去り、俺は目の前に横たわる審神者の娘を、自分のものとする行動に出る。
「それでは…雅…初めて、とやらを俺がもらうぞ…」