第9章 貴女は堕ちて、ぼくに。 〔燭台切光忠/R18〕
「本当に歌仙さんも光忠さんもおつかれさまでした。おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
歌仙くんは挨拶をうけ、ぼくたちに手をひらひらと振り、先に部屋へ戻って行った。
二人きりになったぼくは口を開いた。
「宴会前の話し、覚えてるよね?」
「…うん…じゃあ…その…私の部屋へ…」
うつむいてぼくの上衣のすそをぎゅっと掴んだ主が、小さい声で自分の部屋へとぼくを誘う。
ぼくは我慢出来なくてひょいと主を横抱きにした。
「みっ…光忠さん…っ」
驚く主にぼくは余裕のある振りをして言う。
「さ、行こうか、雅」
名前を呼ぶと、瞬間真っ赤に顔を染めた主が目を泳がせる姿にどきりとする。
なんて可愛くて初心なんだろう、名前を呼んだだけで顔を赤くしているなんて。
ぼくは足取り大きく主を部屋へ運ぶ。
そして部屋に入ると布団へ主を寝かせ、覆いかぶさって主にぼくはキスをする。
舌を絡ませ口内の音だけがする中、ぼくの手は主の服の上から胸全体を包み揉む。
「…ん…んふう…んんっ…」
口を塞がれながらも喘ぐような声を漏らす主に、ぼくは一度唇を離した。