第48章 特別な主、特別な刀。 〔日光一文字/R18〕
動揺した様子が何とも愛らしい。
その主の姿は誰にも見せたくないし、そんな主は誰にも渡したくない。
途端に沸いた独占欲を俺はたまらなく押さえられなくなり、主のあごに手を掛けると、許可を得ずに口付けをしてしまう。
柔らかな唇の感触を何度も味わい、口付けの合間に主から漏れる「んっ…」という声にならない声ですら愛しく、全てを自分のものにしたくなってたまらなくなった。
主のからだを抱き締める片手をするりと下へさげると、柔らかに描く腰のラインから続く丸い尻を撫でる。
すると主のからだがびくりと反応し、俺の腕を握る手のちからが瞬時に入った。
俺は唇を離すと主の顔を覗いて聞いた。
「…迷惑…だった、か…?」
口付ける前と明らかに変化した表情は何とも色っぽく、俺は自分のからだがぞくぞくと粟立つのを感じる。
「…ううん…日光さんなら…いい、よ…」
俺の問いに小さく頭を左右に振って口にした答えは、俺を受け入れたと言って良いものだった。
俺のからだの中心で何かがうずくようが感じがし、同時に目の前の主の全てを誰のものでも無い自分のものにしたくてたまらなくなった。
「…雅…部屋へ行っても良いだろうか…」
俺がささやくように聞くとその意味を理解した主は目を見開き、そしてゆっくりと頷いた。
許可を得た俺は、主をその場で横抱きにするとそのまま彼女の私室へ足を向けた。