第48章 特別な主、特別な刀。 〔日光一文字/R18〕
「どうすれば俺の気持ちは伝わるんだ?」
「…うぅ…」
答えず主はもぞもぞとうなるだけで俺にはさっぱりわからない。
「…あの…ですね…」
ようやく主が口を開き、俺は俺の腕の中で話す主を見おろしていた。
「わかってるんです。日光さんが山鳥毛さんを尊敬しているってことは」
「それなら…」
俺は俺の事を理解している主に、ならばどうして比較をするのかと問おうとした。
「嫉妬です」
がばりと顔をあげた主はこちらを見上げて言った。
「…嫉妬?」
突然出た言葉に俺はまゆをひそめる。
「そうです。何かと言うと日光さんは山鳥毛さん、山鳥毛さん。私より山鳥毛さんのほうが余程お好きとみえます。BLするならどうぞ私の知らないところでしてください」
びーえる?とはなんぞや?
益々主の言葉と意味がわからず、俺は困惑するばかり。
「雅、何か誤解をしているようだが…俺は確かにお頭は大切だ。だがそのお頭への忠誠と、雅に対する思いは違う」
俺の言葉に主が意味がわからないといった表情を見せた後、理解をしたらしく、途端に雅は顔を赤くして俺を見つめた。