• テキストサイズ

刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第41章 愛はこれから 〔大倶利伽羅/R18〕


「…鈍感じゃないもん」

とりあえず言い返すと、ふん、と大倶利伽羅さんは私を胸に抱き締めたまま言ってきた。

「俺が好きだって今になって気付いたんだろう?じゅうぶん鈍感だ」

「…どうして…」

そのままむっとして問い直すと、大倶利伽羅さんは「は」とほんの少し笑う。

「俺が言うのもおかしいが、俺があんたを抱いてから、あんた他の男士を近付けてないんだろう?それまで言い寄られれば、誰でも相手になっていたあんたがそれをしなくなった、つまり俺が特別になった…違うか?」

言われてみれば、確かにそうだけど…

「俺もまぁ気付かず、周囲から言われて気付いたんだがな」

大倶利伽羅さんは私を少し胸から離すと、片手で私の顎を掴んで顔をあげさせる。

至近距離で大倶利伽羅さんの顔が有り、私は恥ずかしくて自分の目を泳がせてしまう。

「あんたに言われて俺も気付いた。俺もあんたが気に入っている」

私は泳がせていた目を大倶利伽羅さんの目と合わせた。

「あの…それは…」

私の言葉に大倶利伽羅さんは答えてくれる。

「俺も、あんたが、好きだ」

なんで、どうして?でも、好き、と言われた瞬間、胸が熱くなって嬉しくてしかたなかった。

今迄だって他の人から「好き」とか「愛してる」って言われた事があるけれど、「ふぅん、ありがとう」と思うだけでこんなふうになった事はなかった…
/ 790ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp