第41章 愛はこれから 〔大倶利伽羅/R18〕
そう返事をすると、大倶利伽羅さんがまゆをひそめた。
「あんた、誰にでもそういう事、するのか」
ええと、口の横のクリームを舐めとること?
「そうに決まってるだろう」
いや、誰にでもやる訳ではないですよ…
すると、大倶利伽羅さんは私を見下ろしたまま言う。
「俺を顕現した時から、あんたには気を付けろ、とさんざん言われていた。だが、今、そいつらは修行に出陣と不在だ。あんたは絶対俺に何かしてくるとわかっていた。あんた、俺に何がしたいんだ?」
「えっとですね、貴方とシたいんですが…」
隠す理由も無いのではっきりと言うと、大倶利伽羅さんは精悍な表情を更に歪めた。
「シたい、というのは…」
「はっきり言います、大倶利伽羅さん、貴方とセックスしたいです」
きっぱりと言い切った私の言葉に、大倶利伽羅さんはそのままの表情で言う。
「セックスというのは閨を共にする、という事だな?わかった、そんなにしたいならしてやる」
大倶利伽羅さんの浅黒い両手が私の頭の左右に置かれ、そのまま顔が近付いてきた。
え、え、え、と私が反対に心の用意が出来ておらず、戸惑うところに大倶利伽羅さんが近付いてきて、唇が私の唇に一瞬触れた。
柔らかい、そう思った途端、それは離れ、でも、またちゅ、ちゅ、と何度も柔らかい唇が私の唇に触れ、私もその柔らかさをもっと味わいたくて自ら大倶利伽羅さんの唇を求めた。