第40章 ガニュメデスの拘束 〔明石国行/R18〕
冗談だろう、と思っていたら、主はん、自分の近付いた顔を見て顔を赤くした。
反応が思ったのと違う…?
近付いた自分のからだ、近付いた互いの顔、主はんのシャンプーやらボディソープの香り、少し熱の残った主はんの柔らかそうなからだ、軽い口触りの割りに度数のある梅酒…自分の判断力が落ちたかもしれませんわ…
「あ…あの…星座…何座か知ってます…?」
自分が主はんを軽く抱き締め、首筋に舌を這わせた途端、主はんから焦ったような声がする。
これは完全な抵抗なのか、ここでは乳繰り合うのは恥ずかしいのか、どっちなんやろ。
まぁ、夜は長いし主はんに付き合ってあげまひょ、と自分は顔をあげて空を見上げる。
「どの星座ですのん」
勿論主はんに逃げられないように、抱き締めた手は解いていない。
「あれ、です」
指された星を見ても何だかわかりまへん。
「みずがめ座…です」
「ふぅーん、みずがめ座…で、あれが何か?」
星には興味が無いので、何故いきなり聞かれたのか理由を聞く。
「みずがめ座のおとこのこ、ガニュメデスって言うんだけど、とっても綺麗な子で全能の神であるゼウスに気に入られてオリンポスへ連れて行かれてしまうの。それで神様たちに酒を注ぐ役目を与えられるんだけど、その姿がみずがめ座になったんだよ」
「はー、そうですかぁ。ゼウスって男の神さん、おとこも好きなんどすか?」