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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第39章 出会いは不思議を運ぶ 〔乱藤四郎〕


ぼくはふと気付く。

主さんのタコの人魚とヘビの人魚…もしかして、主さんを助けた人魚たちって…

「もしかして、同じように流されたおんなのこを何年か前に助けた事ある?」

ぼくが聞くとアズールが目を見開く。

「じゃあ、ミダレさん、あの子を知っているんですか?」

「ぼく、貴方たちの事、主さんから話しを聞いたよ?」

「あの子の名前、アルジさんって言うんですか?」

ジェイドが聞いてきたので、ぼくは首をぶんぶんと左右に振る。

「違う、違う。職業柄そう呼ばれているだけで、本当の名前は雅って言うんだよ」

「雅さんってお名前なのですか」

ジェイドが主さんの名前を繰り返し、ぼくは自分が主さんに言った事を思い出して、けん制するように言った。

「あのさ、主さんを探している訳じゃないよね?」

「どういう事ぉ?」

ぼくの言葉にフロイドが反応する。

「主さんを探して、貴方たち誰かのおよめさんにするとか、ないよね?主さんは駄目だからね。あげないよ。だってぼくたち刀剣男士をまとめてくれる審神者なんだから」

ぼくは主さんはあげない、とまくしたててしまう。

ぼくの言葉に三人は、間をおいて、そして笑った。
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