第38章 愛も、戦いも、そして笑顔も。 〔同田貫正国/R18〕
「まさか…あんた…俺に何か特別な感情を持っているんじゃねぇだろうな…?」
俺の質問にびく、とからだを一瞬震わせた雅は、こちらを無言で見上げる。
その赤い顔は、いわゆる無粋な俺にだってわかる表情を見せていた。
潤んだ眼差しは、どう見ても目の前の俺を明らかにおとことして欲している。
俺は見た事のない雅の表情に、ぞくりと背中を震わせる。
「あ…あんた…そんな顔見せて…どうなっても良いんだな…」
俺の言葉に雅は小さく小さく頷いた。
俺は「くそっ」と小さく舌打ちすると、雅の手首を乱暴に掴み、誰ももう庭に居ないのを確認しながら審神者部屋へまっすぐ向かった。
障子をがらりと開け、掴んでいた雅を勢いよく部屋へ放り込み、自分も審神者部屋へ入ると後ろ手で障子を閉めた。
「あんな顔、よくも見せてくれたな」
俺は自分の着ていたジャージの上着をその場でばさりと脱いだ。
「あんた、俺に抱かれたいんだな。俺を煽りやがって」
Tシャツも脱いで上半身裸になると、そのまま雅へ近付き、浴衣の帯を乱暴に解いて帯を落とした。
「あっ…」
小さく声をあげる雅を気にせず、俺は浴衣と肌じゅばんをむしるように脱がせ、下着姿になった雅を、既に敷いてある布団へ押し倒す。
「はっ…良い眺めだな」