第38章 愛も、戦いも、そして笑顔も。 〔同田貫正国/R18〕
俺は雅の両手を掴み頭の上へあげると、俺の片手で両手首を押さえこんだ。
少しでも俺に見られまいとからだをくねらせる、その曲線が扇情的で、俺はからだの奥がずくりとうずいた。
「エロいな…なぁ、どんな風に抱かれたい?俺が欲しいんだろう?」
俺が耳元で話すと、「ひぃっ」と小さく声をあげた雅は涙目で訴えた。
「ちが…好き、だから…遊び…じゃない…」
俺はぴたりと動きを止めて、まじまじと雅を見た。
こいつ、今、何て言った?俺を好き、とか言わなかったか?
俺はじっと雅を見ると、雅は再度、今度ははっきりと言った。
「抱かれるなら貴方に抱いて欲しいです。同田貫さん、貴方が好きです」
俺はおんなから好きと言われた事は無い。
だから、好意を持たれた、もしくは持ったおんなへの扱いはどうしていいかわからない。
「…俺は…あんたに対して、どう自分が思っているかなんて、正直わからねぇ」
嘘をつくのは嫌なので正直な思いを伝え、俺は掴んでいた手首を離して横を向いた。
ゆっくりと起き上がった雅は掴まれていた手首をさすりながら、それでもはっきりと言い切った。
「同田貫さんが、私をどう思われていても構いません。私を抱いてください」
あまりに思いつめたような真剣な声音に、俺は舌打ちして雅を見て、言った。
「本当にどうなっても良いんだな。途中で止める事なんて出来ねぇぞ」