第6章 愛は咲く 〔一期一振/R18〕
霊力を送るためとはいっても、こんな悲しいセックスって無いよ。
一人で荒く息を吐き、一期からゆっくりと離れた。
私は一人で涙を流し、そのまま一期の隣にからだを横たえ、目をつむった。
ごめんね、ごめんね、ごめんね。
私は心の中でずっと一期に謝りながら、そのまま眠りについてしまった。
そしてどのくらい時が過ぎたのだろう。
目が覚めた私が、うっすらと意識が戻り、動こうと思ったのに動けない。
何で動けないんだろう、とぼんやりする頭を働かせて気付いたのは、しっかりと抱き締められている事。
私を抱き締めているのは、この場合、ただ一人、隣にいる一期一振のはず。
でも彼は弱ってぐったりと意識を無くしてしまっている。
でも、この私を抱き締める腕は…?
私がもぞもぞと動いたせいか、私を抱き締める腕がするりと背中から尻へと動き、私はその指の動きにからだを震わせた。
「んっ…」
軽く声をあげると、小さく笑い声があがる。
ゆっくりと顔をあげると、目の前に優しい表情をした一期の顔が目に入った。
「一期…」
「雅…ありがとう…」