第33章 すいーつ王子の甘い指導 〔小豆長光/R18〕
「謙信、余計なことは言わないのだよ」
小豆は慌てて謙信に言うものの、謙信は何故慌てるのかといわんばかりの表情で小豆を見、そして謙信は隣の審神者を見て戸惑うような表情を浮かべるのに気付き問う。
「主、主は小豆の事をどう思う?」
「…えっ?私?」
いきなり自分が質問されると思わなかった主は驚いて目をぱちくりさせる。
「そう。小豆は優しいしスイーツ作るのは上手だし、彼氏にするには良いおとこだと思うぞ」
あまりに直接的に言われてしまい、主は驚いて口をぱくぱくさせ、小豆も慌てて謙信に「何を言う」とおろおろし、夕飯の支度をしていた堀川も大音をたてて鍋の蓋を落とした。
「でもこうして並ぶと良い雰囲気だぞ?」
謙信は小豆たちがおたおたしているのを尻目ににっこり笑うと、もらったスイーツの皿を持って台所をさっさと出て行ってしまった。
困ったのは言われた小豆と主、そして傍観者になってしまった堀川。
「あー、えーと、そのぅ…謙信くんもなかなか爆弾発言が得意だねぇ…ははは」
ごまかすように笑ってみる主に、小豆はじっと主を見つめ、それを見た堀川は何かを悟ったのか「あー、ぼく、夕飯の支度前にする事があったんだー」と慌てて台所から去って行った。
「主、謙信に言われたからではないが、私の事はどう思う?」
堀川が出て行くと、小豆は更に直接的に自分の事を聞いてきた。
「え…えっと…そのぅ…優しいし…顕現されたばかりなのに落ち着いてて…魅力的です…」
もそもそと主は答え、見つめられて恥ずかしくなって俯いてしまう。