第6章 愛は咲く 〔一期一振/R18〕
もがく彼女はでもやっぱり女性。
短刀は刀剣によって取り上げられ、彼女のからだはそのまま彼等に抑えられる。
「審神者殿、貴女の悪行は暴かれました。審神者不適合者とみなし当本丸から追放。元の時代の元の場所へ貴女を戻します」
こんのすけは高らかに宣言し、からだを抑えられた彼女は、目を大きく見開きこんのすけを見つめ、そして間を置いて状況を理解したらしく、大声でわめきながら更にもがいて逃れようとする。
「離せっ、離せっ、絶対嫌っ!ここは私の本丸なんだから!どこも行かない!」
嫌だぁ、と叫ぶ彼女を、こんのすけは刀剣たちに彼女を抱えさせ、たぶん時の政府のところだろうか、引きずるようにして連れて行った。
静かになった部屋で私は一人になりハッと気付く。
一期はどこ?
私は部屋から出てひとつひとつ部屋を覗きながら一期を探す。
どこにいるのだろう、なかなか見つからない。
隠し部屋なぞに放り込まれていたらお手上げだ。
すると昨日の、夜に部屋を覗けと教えてくれた刀剣がおり、私は状況を話して一期がどこにいるか知らないか聞いた。
時の政府に彼女が捕まって連れて行かれたのを知った刀剣は、安心したのかあっさりと教えてくれた。
「あのおんなの部屋の隣に隠し部屋が有り、そこへ監禁されている。机の引き出しに鍵が入っていて、部屋のキャビネットの鍵が隠し部屋の入口の鍵となっている」
「隣の部屋で監禁…わかりました、ありがとうございます」