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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第29章 Happy Halloween ! 〔伊達組〕


そして、太鼓鐘が迎えに行った本丸の入口まで五振りで歩いて行く。

「やはり…ここの審神者の霊力は心地よいな」

大倶利伽羅が感心したように歩きながら言った。

「また浴びたくなったら来るといいぜ。なんたって互いの連絡先は交換したからな」

鶴丸はぽん、と端末を軽く叩く。

「そういえばそうだな、うちの本丸へも来たくなったら知らせておくれよ」

向こうの鶴丸も端末を目の前に突き出して言う。

「じゃあ、演練で会えたら会おう」

「万屋でも会うかもしれないよ?」

「元気で」

そして鶴丸と大倶利伽羅は入口を出て、本丸の結界を出たのか姿がすぐ見えなくなった。



「…行っちゃった。結構楽しかったんだけどさ」

太鼓鐘が名残惜しそうにぽつりと口に昇らせた言葉に、大倶利伽羅がぽんと太鼓鐘の頭に手を置いて言った。

「折られてもう会えない訳ではなく、また何かの折りに会えるだろう」

「そうそう、伽羅坊の言う通りだぜ?それに貞坊は、そんなに驚きが欲しいのか?」

「いや、そういう訳じゃなくてさ」

慌てて言い訳をする太鼓鐘に、鶴丸はわかっているとばかりにうんうんと頷き、「わかってるさ、わざと言っただけだぜ」と言い、太鼓鐘が「鶴さんは相変わらずだな」と苦笑しつつ三振りは本丸の中へ戻って行った。
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