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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第29章 Happy Halloween ! 〔伊達組〕


「さて、どうする?あんたたち、俺たちの本丸へいたずらしに来るかい?」

やれやれといった体で向こうの鶴丸が話し掛けてき、こちらの鶴丸と大倶利伽羅は顔を見合わせ二振りとも顔を左右に振った。

「そのつもりだったがな、短刀たちにダメージは大きいし、主には最初からバレていたし、一期の仕置きも怖いから、残念だが止めておくぜ」

「そうだろうな、俺たちもそろそろ帰るかな。な、伽羅坊」

向こうの鶴丸は一緒に来た大倶利伽羅に声を掛けると、大倶利伽羅は無言で軽く頷いた。

「おっと、それならプリン食べていってからにしてくれよ?」

鶴丸が燭台切の作っているかぼちゃプリンの事を言って、最低限それを食べてから帰るように言う。

「ここの光坊のつくるかぼちゃプリンは上手いぞ。まぁどこの本丸の燭台切は料理がうまいと評判だがな、多少の個体差はあるもんだ」

鶴丸にそう言われ、二振りはかぼちゃプリンを食べてから帰る事にする。



やがて太鼓鐘が部屋にプリンを持って戻ってくる。

「鶴さん、粟田口に厨に行くよう行っただろ?みんな押し掛けて来て、ぷりんぷりんの大合唱だったぜ」

皿に乗ったプリンは、艶めかしいかぼちゃの色を見せふるふると揺れて、いかにも美味しそうだった。

「おっ、美味そうだな。いただきます」

四振りと太鼓鐘の五振りでプリンを食べ始めると、途端に「美味い」の言葉が飛ぶ。

そこへここの鶴丸が「っつつつつ!!がはあぁぁぁぁ」と声にならない絶叫を発した。
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