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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第29章 Happy Halloween ! 〔伊達組〕


「えー、包丁ずるいー、主さん、ぼくも良いですか?」

乱も審神者におねだりをし、審神者は同様に乱にも答え、乱も「わーい」と喜んでいた。

「主殿、弟たちが勝手を申して申し訳ございませぬ」

一期が慌てて審神者に向かって頭を下げるが、審神者は扇子を閉じそれを一期へ向けてひらりと振る。

「構わぬ、気にするでない」

そして審神者は六振りへ言う。

「おぬしら、いたずらも過ぎるといろいろな災いも運んでくるからの、今後は気を付けよ」

「は…はい…」

燭台切が六振りを代表して答えると、審神者は立ち上がり自分の御簾の中を移動して襖を開けつつ、六振りへ向かって言葉を掛ける。

「鶴丸国永と大倶利伽羅。あちらの本丸の審神者殿には、おぬしらが来ておる事は伝えておこう。ゆるりと滞在してゆくが良い。燭台切らもそちらの二振りをもてなせ」

「はいっ」



審神者はその部屋を出て行き、残った刀剣たちは「ふぅ…」と正座を崩して脱力する。

「どんだけ怒鳴られるかと思ったが…ここの審神者は穏やかだな」

向こうの鶴丸がにぃと笑みを浮かべて言うと、こちらの鶴丸も同じ笑みを浮かべる。

「そうだろ、良い主だぜ」

「ぼくたちできみたちをもてなして、一緒にハロウィンを楽しんでもらわないとね」

燭台切が早速審神者に命じられた事を行動に移そうとした。
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