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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第29章 Happy Halloween ! 〔伊達組〕


「そんな事ないぜ。俺とみっちゃんならそっちの本丸へちゃんと行かれるし」

燭台切がけんか腰になりそうな太鼓鐘の肩をやんわり押さえる。

「貞ちゃん、落ち着いて。ここにはけんかをしに来たんじゃないよ」

穏やかな金色の目に諭されて、太鼓鐘はおとなしくなる。

「…う、うん」

「鶴さんもあんまりうちの貞ちゃんを煽らないでくれるかな。本丸同士が嫌な関係になっても気まずいよね?」

燭台切の言葉に大倶利伽羅が頷き、鶴丸に盛大なげんこつを喰らわせた。



ごん



「…いてぇえええ。伽羅坊、手加減してくれよ」

頭を抱えてテーブルに沈むに鶴丸に、大倶利伽羅は容赦ない言葉を浴びせる。

「あんたがよその本丸の男士をからかうのが悪い。そういう事をするなら、あんたがここで考えたこと、長谷部にバラすからな」

「あ、それは止めて。長谷部に知られたら、俺、折られちゃうかもしれない」

頭を抱えながら、鶴丸はにっと笑って太鼓鐘と燭台切を見る。

「うちの本丸、長谷部がすげぇ怖いんだ。いたずらがばれたら、本体折られるぜ」

それを聞いて太鼓鐘は目をぱちくりさせる。

「へぇ、うちの長谷部さんはそこまで怖くは無いかな。主が仕事しなくてすぐ怠けるから、追い掛けて『主、仕事してください』って悲痛に叫んでいるけれど」

互いに違う長谷部の話しでいきなり盛り上がってしまった。
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