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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第29章 Happy Halloween ! 〔伊達組〕


「さ、早く買い物、してしまおう。加州くんたちもこれを待っているだろうし」

燭台切が切り替えるように言葉を発し、太鼓鐘とリストのものを集める事に集中する。

「えっと…お菓子をたくさん、か…」

リストの最後を見て太鼓鐘が呟く。

「包丁を連れてくれば良かったかな?」

それを聞いて燭台切は慌てたように言う。

「それは駄目だよ。粟田口の子たちに知られたら、それこそこっそり準備している主たちに悪いからね」

つまりは粟田口の短刀たちが主役なんだな、太鼓鐘は気付く。

その太鼓鐘の表情に気付いたのか、燭台切はぽん、と太鼓鐘の頭を軽く撫でる。

「貞ちゃんも粟田口の子たちのように黙っていて欲しかった?」

太鼓鐘は目をぱちくりさせてから、燭台切の言いたい事に気付いてにやりとする。

「俺が短刀だからってあんまりちび扱いしないで欲しいな。俺はみっちゃんたちと一緒に過ごしてきた伊達の刀なんだから」

「そうそう、その意気だよ」

燭台切に言われ、お菓子を選ぶ太鼓鐘は、そうして数種類の菓子の大袋を選んでカゴに突っ込んだ。

「これで全部?」

「えーと、これ、あれ、それ、と…うん、全部だね。じゃお会計して戻ろう」

レジに並ぶと前に並んでいた男士が偶然振り向き、燭台切が目を見開いた。
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