第24章 歪んだ愛は、それでも一途 〔へし切長谷部/R18〕
ああ、わかっている。
こんな言い方は良くないが、どうしても主が欲しい。
俺の邪な心が主を追い詰めていく。
「俺も主を抱きたいのです」
俺の言葉に横を向いていた主は、何度も何度も大きく呼吸をすると、しばらくして俺のほうを見た。
「…わかった…でも…キスは嫌…」
「ありがとうございます。では…失礼します」
好きでもない相手と口付けをするのは嫌なのだろう。
でも隙をついて、俺はするつもりだが、とりあえず主の気持ちが変わらないうちに始めてしまおうと、主を握っていた両手を離し、主を自分の胸に抱き込む。
柔らかな小さなからだを抱き締めると、俺はそれだけで自分の淫茎が滾ってくる。
主の後頭部に手を添えて、ころりとその場で押し倒す。
「…暗く…して…」
主の声に俺は「ああ…そうですね…」と灯りを消す。
横たわる主にのしかかり、俺は主の着ているTシャツの裾をまくり上げ、腹から上へ手のひらを滑らせる。
「…んっ…」
俺の手にぴくりとからだを一瞬震わせる姿が誘っているようにしか見えず、俺は手を胸まで這わせるとそのまま下着をずらした。