第23章 白き鳥の愛夢 〔鶴丸国永/R18〕
「一晩って…」
「俺が呑むのに付き合ってくれるかって事だが?」
すると主はぱあっと顔を輝かせ、にっこり満面の笑みを俺に見せる。
「うん、良いよ、それなら」
にこにこする主に内心、呑むのを付き合うだけで済む訳ないだろう?と俺はそんな思いを隠しながら、主がくっつける柔らかな胸の感触を味わいつつ、主の仕事の手伝いを始めた。
そして今、星空を眺めながら、主と俺、二人でいるという事だ。
俺の計画に勿論気付いていない主に、俺はもう一つ持ってきているおちょこを差し出す。
「主も呑もう。付き合ってくれるんだろ?」
「うん、じゃあ、いただきます」
渡したおちょこには、実は薄く塗り込んだ、異性が欲しくなる薬。
それを口にする主がどう乱れるか、とことん楽しませてもらおう。
ちびりちびりと酒を口にする主と違い、豪快に酒を口に運ぶ俺。
それを空から見るはくちょう座。
さあて、俺たちを快楽の星へ運んでくれよ。
「…ん…結構、このお酒、強い?」
おちょこをことりと横に置いた主が、自分のからだに手を回しながら言う。
ずいぶん早く薬が回るもんだな、と思いながら、俺は主を見て内心驚く。
見た事もないとろりとしたおんなの表情。