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刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第23章 白き鳥の愛夢 〔鶴丸国永/R18〕


「はい、これ、報告書の書式。こういう風に演練後の報告書は書くんだ」

「文字がいっぱーい、やだーめんどくさー。鶴丸さん、代わりに書いてぇ、ねっ!」

主に演練後の政府に提出する報告書の書き方を教えようと書式を見せると、すぐ『めんどくさい、代わりにやって』と言ってくる主は、今日もいつも通り、近侍にやってくれと甘えてくる。

長谷部辺りは文句を言いながらも主に甘いからやってやり、お礼として頬にキスされたとデレて戻ってくるから始末が悪い。

だから主もおねだりが通用する刀剣が誰かわかっていて、その刀剣が近侍になった日は堂々と手抜きが出来ると喜んでいるのだ。

俺はどっちでも無い。

何故なら俺の気分でどっちにでもなるからだ。

甘やかすと俺が仕事を抱え込むだろう?それはそれで面倒だし、主にさせると見張っていなければならないから、それも面倒。

どっちにしても面倒なら、俺の気分で動く。

だから主も俺が近侍で着くと、どう転ぶかわからないから、半ば賭けのように甘えながら俺を自分の思う通りに転がしたいらしい。

「ねえってば、鶴丸さーん、お願いっ」

ぎゅっと俺の腕に抱き着いて、豊満な胸を押しつけてくるのは、得意の色気攻撃か。

今朝見た業務内容をざっと思い出し、主に手を出せるなら今日の仕事は引き受けても良いような仕事だったな、と思い起こす。

「そうだな。主が俺と一晩、付き合ってくれるなら、手伝ってやっても良いぞ」

すると主はきょとんとした顔で俺の顔を見上げる。
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