第21章 愛と破壊 〔加州清光/R18〕
互いに目を見合わせると、こんのすけは斜めがけしている自分のポシェットからメモを取り出し、俺に渡してきた。
「長義殿からです」
小さくきっちり折りたたまれたメモを開くと、ちょうど一週間後の日付と時間が書いてあった。
「この日のこの時間で動け、という事か…こんのすけ、他の本丸に連絡してもらって、最終的な話し合いをしたいから、万屋集合の話しをしてもらっていいかな」
「勿論です、加州殿」
こんのすけが了解したので、俺たちは万屋へ集合する日時を決め、こんのすけへ伝言を依頼する。
「ではまたお返事を伺ってから、戻って参ります」
ぽん、と音をたててこんのすけは消え、俺たちは顔を見合わせる。
「…いよいよ、だね」
堀川の表情が獲物を狙う眼差しを得る。
「そうだね…同じ刀が居ない事を願うよ。同じ顔同士で戦うのはどうも楽しくなさそうだしね」
安定が肩をすくめながら言う。
「本体を折られたら、やっぱりその瞬間、その刀は消えるのかな」
堀川の言に俺は首を傾げる。
「どうなんだろう…その様子は今回わかるね」
俺は自分の言った事に、改めて、そんな状況を見るのか、と、ぞくりと背中を震わせた。