第21章 愛と破壊 〔加州清光/R18〕
愛染が積極的にからだを前のめりさせて言う。
蛍丸と愛染がこっちの味方になってくれれば、明石もしかたなく引き受けるはずで、愛染が乗り気になり蛍丸も明石に反論するようにこちらに味方してくれる。
「明石、やろうよ。悪いやつの本体ばきばき折るの、楽しそうだよ」
「…仕方ありませんのん…」
愛染と蛍丸に言われては明石はそれ以上拒否出来ず、渋々ながら引き受ける事になった。
「愛染とホタルがそう言うから…受けまひょ」
「かたじけない」
長曽祢さんが真っ先に明石たちに頭をさげてくれて、明石の面目もたった。
着々と準備を整え、こんのすけからも他の本丸も同様に準備をしたと連絡が入る。
後は山姥切長義からの日にちの連絡を待つのみとなっていたある日、こんのすけがひょっこり姿を見せた。
「加州殿、伝言でございます」
張り詰めた雰囲気に長義からの連絡かと、俺が目でこんのすけに聞くと、こんのすけもそれに気付いたのか、小さくこくりと頷いた。
俺はすぐ今日は内番で無い安定や堀川のところへこんのすけを連れて目くばせし、この面々で俺と安定の部屋へ入った。
「山姥切…長義から?」
堀川がすぐ問うと、こんのすけは頷いた。
「さようでございます。日にちが決まったとの事です」