第3章 Je Te Veux 〔大倶利伽羅/R18〕
大倶利伽羅の呼吸が少しずつ荒く、浅く、なっているのは、私を感じているから?
私は私を支える大倶利伽羅の左腕の龍に触れ、大倶利伽羅の顔を見つめた。
私の顔を見た大倶利伽羅は、ごくりと唾を呑み、そして言う。
「…そんな顔して俺を煽るのか…どうなっても…知らないからな…」
「…うん…」
私の頷きに、大倶利伽羅の端正な顔が更に近付き、キスされた。
いつもほとんどしゃべらない。
無言で、だけど、きちんと頼んだ仕事はこなしてくれ、信用できるんだ。
大倶利伽羅のキスは軽く唇を合わせるだけだったけれど、胸も揉まれてのキスに感じて私は口を開く。
すると大倶利伽羅の舌が私の口内に入り、歯列をなぞり、私の舌を捉まえる。
大倶利伽羅の手も止まる事なく、私の胸を優しく揉み、尖った乳首を指でつまんで刺激してくる。
両方の愛撫に私の塞がれた唇から漏れる吐息が、風呂場に反響する。
「んはぁ…っ、んぁぁ…」
ようやく離れた互いの唇から、つながる銀糸があがくようにつうっと伸びる。
「…雅」
艶やかな声で名前を呼ばれ、私の心臓はどきりと音をたてたように思える。
どうして名前を呼ばれただけなのに、こんなに心臓が苦しくなるんだろう。