第21章 愛と破壊 〔加州清光/R18〕
宗三の言う事は最もであり、解散となったが、黙っていればもっと話しが続いていただろう。
万屋に行くと言ってきた手前何か買わないと、という事で、長曽祢さんと菓子を買い本丸へ戻った。
粟田口の部屋へ寄ると乱が本を見ていたので、土産として菓子の入った袋を渡した。
「わぁ、ありがとう、清光さん、長曽祢さん」
袋の中を見て喜ぶ乱に、みんなで仲良くわけるんだぞ、と長曽祢さんが声を掛け、粟田口の部屋を後にした。
そしてこっちは五人集まったところで、今日の事を話した。
「じゃあ、今日で全部の話しが決まったわけじゃないんだね」
安定が言い、長曽祢さんが答える。
「ああ。それに本体がどこにあるか、管狐が今も探してくれている。そちらが見付かるか否か、見付かれば折るのに分散させなければならないし、そうなるともう少し仲間を増やさないとならなくなるからな」
「とにかく全部ぶっ殺すつもりで倒していいんでしょ?」
堀川がにっこりしながら物騒な発言をする。
「相変わらずにこにこしながら物騒だな、堀川は」
和泉守が呆れたように隣に座る堀川に言う。
「そうかな、兼さんがそう言うならやっぱり物騒?」
首を傾げる堀川に長曽祢さんが苦笑した。
「仲間を増やすとしたら、誰を引き込む?」