第21章 愛と破壊 〔加州清光/R18〕
「何だ、それ。じゃあ審神者たちの受けた傷はどうなるんだよ」
「政府としては、被害に遭った審神者さまたちには、一年間の報酬増額と資源の増量提供を決めたようです」
「なんだ、それ。そんな事で審神者は許すとでも言うのか?」
俺は政府の対応に呆れた。
「やはり、そいつらを…殺るしかないかもな。出来れば本体を折ってしまいたいものだ」
長曽祢さんも俺と同じ考えのようだ。
こんのすけに向かって俺は問う。
「他の管狐と協力して、と言うけれど、どこの管狐と協力したんだ?」
「はい、こちらも全ての管狐と知り合いというわけではありませんので、限られてしまいますが…」
そういって聞いた知りあいの管狐は、ちょうど審神者同士も知りあいだった。
それをこんのすけに言うと、こんのすけは歯を見せて言った。
「審神者さまのレベルが同じくらいですと、管狐同士も会う確率が大きいのです」
「こんのすけ、協力した管狐のところの刀剣は、審神者に悪さした刀剣を潰すつもりがあるのかどうかはわかるか?」
「勿論有りますよ。こちらの皆様と同様、各本丸の大切な審神者さまを辱めた、と大層お怒りです」
「じゃあ、日時を決めて万屋あたりで買い物する振りをして、話しをしよう。こんのすけ、こちらの指定した日時を知らせに行き、相手の刀剣から了解の返事をもらってきて欲しい」
「かしこまりました」