第21章 愛と破壊 〔加州清光/R18〕
こんのすけが消えてから、俺たちも解散し、それぞれの仕事を始めた。
主はいつも通り本丸運営の業務をし、事情を知った堀川が気付かない振りをしながら、うまく対応したらしい。
一日が終わり俺は着替えて主の部屋へ行く。
やはり主はパジャマを着ていた。
「その…一人は怖いけど…ごめん…今日はその…まだ…」
おどおどと言う主に、俺は一人で休むのは怖いけれど、俺とあれこれするのは出来ない、と、言いたい事を理解する。
「わかってる」
俺は近寄ると主をそっと抱き締める。
「雅の気持ちが落ち着くまで、俺は何もしないから、安心していいよ」
「うん…ありがとう…」
そっと俺の背中に手を回す主に、本当は押し倒したい気持ちにならないと言えば嘘になるけれど、今は手を出す事はしない。
主が落ち着くまで、自分からそうして欲しいと言うまで、俺は主の嫌がる事はしたくない、そう決めているから。
「さ、堀川から今日の雅はよく働いたって聞いてるよ。疲れただろうから休もう」
二人で布団に横になり、俺に寄り添って主は目をつむる。
「加州くん…良い匂いだね…大好きだよ…」
うつらうつらしながら俺にそう言う主は、そのまますぅすぅと寝息をきかせて眠りにつき、俺も柔らかな雅のからだを抱き締めて眠りについた。