第18章 ××しないと出られない部屋その2 〔薬研藤四郎/R15〕
「俺とキスするのはそんなに嫌か?」
更に突っ込んで聞くと、もそもそと何やら言いだした。
「嫌とかそういう事じゃなくて…だって、薬研くんは短刀だし、小さい子とキスなんてそんな…」
「俺が嫌いだって事じゃないんだな」
俺が上から被せて少し強く言うと、大将は「嫌いじゃないよ」としどろもどろに言う。
「俺が小さいから気にするのか?大将、俺の実年齢はいくつかわかっているのか?俺は短刀だから顕現した姿はそれこそ小さいが、刀として生み出されてからの年数は、あんたより遥かに長いんだぜ?」
「そりゃ知ってるけど…」
「だったら良いだろ、俺は大将とキスしたい」
俺はずい、と全身を大将に近付けると、反対に大将はずる、と少し後ろにさがる。
俺は片手で大将の腕を掴んで、そのままひっぱり抱き締めた。
大将のほうが少しからだが大きいから、全身で俺は抱き締める事になるが、それにしても大将のからだは全身ふわふわと柔らかくて、髪の毛からは優しい香りがし、俺は不覚にもどきりとしてしまう。
それを気付かれないようにいつも通りに言う。
「大将、捕まえた。さ、俺とキスしようぜ?」
「でも…だって…」
やはり見た目幼い俺が気になるのか、と俺は少し強く言ってしまう。
「じゃあ、これの相手が打刀や太刀だったら喜んでしているのか?」