• テキストサイズ

刀剣純情伝 《刀剣乱舞/短編集/R18》

第17章 ××しないと出られない部屋その1 〔長曽祢虎徹/R18〕


「うん…そうだね…」

落ち着かなさげに答えると、主はどうしようといった感じで部屋の中をあれこれ見たり、壁をとんとんと叩いたりし出した。

「どうした?」

「あ、うん…落ち着かなくて…壁を叩いたらどこかにレバーがあって、それを引いたら開くとか、そういうの無いかなって探してる」

俺は主の考えにぷはっと吹いて、そして座っている隣を指差した。

「そんな事してるとかえって疲れるぞ。俺の隣で座っていろ」

「…うん、じゃあ…失礼します」

俺の指差した隣に来て、ゆっくりと腰をおろした主の肩を俺は抱く。

「…あの…」

ぴくりとからだを強張らせる主にやり過ぎたかと気付く。

「あぁ、すまなかった。この部屋少し冷えるから、くっついたほうが暖がとれるだろう?」

「あ…あ…そういう…事でしたか…それなら…失礼します…」

理由がわかった主は、ほっとしたような様子で気持ち俺に近寄って座り直した。





「…確かにここは冷えるかもしれませんね」

少しして主がぽつりと言い、更に主から俺に抱き着いてきた。

「…寒いのか?」

俺が問うと顔を下に受けたまま、主はふるふると左右に頭を振った。
/ 790ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp